ABSフィラメントに初めて手を出したとき、印刷開始10分で部屋中に広がったニオイに驚いた記憶があります。

そんなABSフィラメントの中から、人気のある5製品を紹介します!
ABSを使い始めたきっかけと最初の失敗
PLAやPETGでは作れない「耐熱性と強度」が欲しくて、ABSに手を出しました。 車のダッシュボードに取り付けるスマホホルダーのアタッチメントを作りたかったんですが、PLAだと夏場に変形して使い物にならなくなったんです。
ABSなら100℃近くまで耐えるので、真夏の車内でも問題なく使えます。
ただ、最初は反り(ワーピング)に苦労しました。 印刷中に端が反り上がってベッドから剥がれてしまい、何回やっても失敗。 エンクロージャー(密閉筐体)を使うようになってから、やっと安定して印刷できるようになりました。

ABSフィラメントおすすめランキング5選
第1位:eSUN ABSフィラメント 1.75mm 1KG

ABSフィラメントの定番中の定番です。 価格が手頃で品質も安定しているので、ABS入門にはここから始めるのが間違いないです。
eSUNのABSで初めてスマホスタンドを印刷してみたら、PLAとの違いが一発でわかりました。 軽く曲げても割れずにしなるし、アセトンで表面を磨くとツルツルになって見栄えが良くなります。
デメリットは、やはりニオイが強いこと。 密閉型のプリンターか、換気扇の近くで使うのが前提になります。
ABS入門の定番、コスパ抜群で品質安定
第2位:TINMORRY ABS Pro フィラメント 1.75mm 1KG

TINMORRYの「ABS Pro」は通常のABSより反りが少なく改良されたモデルです。 エンクロージャーなしでも反りが抑えられるので、開放型のプリンターを使っている人にはありがたい存在です。
層間の密着が良くて、印刷物を手で折ろうとしてもなかなか折れません。 機能パーツを作るのに向いています。

気になる点としては、カラー展開が少なめなこと。 黒・白・グレーが中心で、カラフルな造形を楽しみたい人にはやや物足りないです。
反りが少ない改良型ABS、開放型プリンターでも使える
第3位:Creality Hyper ABSフィラメント 1.75mm 1kg

高速印刷対応のABSです。 Crealityの高速プリンターとの組み合わせで、ABSの印刷時間を大幅に短縮できます。
ABSは印刷時間が長いほど反りのリスクが高まるので、高速で印刷できるのは品質面でもメリットがあります。
正直、ABSの高速印刷ってどうなんだろうと半信半疑でしたが、実際に使ってみたら通常速度とほぼ同じ品質で印刷できたのは驚きでした。
高速印刷で反りリスクを軽減するABS
第4位:kexcelled マットABSフィラメント 1.75mm 1kg

マット仕上げのABSフィラメントです。 通常のABSはツヤがあるのに対して、このフィラメントは落ち着いたマットな質感に仕上がります。
フィギュアや模型を作るときに、塗装前の下地としても使いやすいです。 アセトン処理をすればさらに表面が滑らかになるので、仕上がりにこだわる人に向いています。

デメリットは、通常のABSより少し割高なこと。 マット仕上げにこだわりがなければ、eSUNの通常ABSのほうがコスパは良いです。
マット質感が美しい、模型やフィギュア向けABS
第5位:3DHoJor ABSフィラメント 1.75mm 1kg

価格重視で選ぶなら3DHoJorのABSです。 1kgで1,500円前後と、ABSとしてはかなり安い部類に入ります。
試作品をたくさん作る段階では、1巻きの価格を抑えたいもの。 品質は「普通に使える」レベルで、特別な不満はありませんでした。

注意点は、反りがeSUNやTINMORRYに比べて出やすい印象があること。 エンクロージャーは必須と考えたほうが良いです。
試作用にうれしい低価格ABS
ABS選びで見落としがちなチェック項目
反りにくさは「ABS Pro」系を選ぶ
通常のABSは冷却時の収縮率が高く、大きいパーツほど反りやすいです。 TINMORRY ABS Proのように反りを抑えた改良型フィラメントを選ぶと失敗が減ります。
エンクロージャーの有無で選択肢が変わる
密閉型のプリンターならどのABSでも問題なく印刷できます。 開放型のプリンターを使っている場合は、ABS Proか低ワーピング系を選ぶのが安全です。
アセトン処理するかどうか
ABS最大のメリットはアセトンで表面を滑らかにできること。 仕上げにこだわるなら、アセトン処理との相性が良いメーカーを選ぶのがベターです。
ABSで印刷するときに「これあってよかった」と思ったもの
アセトン:ABS造形物の表面仕上げに。 蒸気処理でツルツルの仕上がりになります。 換気は必ず行ってください。
耐熱ビルドプレート:ABS印刷はベッド温度を100℃以上に設定するので、耐熱性のあるPEIスプリングシートがあると安心です。

●ミウラユキタカ3Dプリンターやガジェット関連の記事を書いているライターです。 今回はフィラメントメーカーの担当者や3Dプリンター専門店へのリサーチをもとに、ABSフィラメントの特徴と選び方をまとめました。 筆者もエンクロージャー付きのプリンターでABSを日常的に使っており、主に車載パーツや工具類を制作しています。


