旅行先の洗濯は、荷物を入れるために持っていくドライバッグが、そのまま洗濯袋になります。ドライバッグは水を通さず口を巻いて閉じられるので、水と洗剤と衣類を入れて口を閉じ、外から3分もむだけで、洗面台より少ない水で下着やTシャツが洗えます。ここでは、旅行用品のアドバイザーとして、ドライバッグで洗濯できる理由、8つの手順、向く容量と洗剤の量、干し方、向く衣類と向かない衣類、洗面台や専用の洗濯袋との違い、洗濯に使うときの注意、持っていく3点、よくある疑問の順に書きます。
ドライバッグが洗濯袋になる理由。水を通さず外からもめる
ドライバッグは、登山や川遊びで着替えをぬらさないための防水の袋で、口を3回巻いてバックルで留めると水が入りません。この「水が入らない」は「水が出ない」でもあるので、中に水と衣類を入れて口を閉じれば、外から手でもんでも水がこぼれず、袋の内側の生地が衣類とこすれて汚れが落ち、洗面台で手洗いするより水は3分の1、時間は半分で済みます。ホテルの洗面台は栓が合わないことが多く、ユースホステルや民泊では洗面台を長く使えないので、袋の中で完結する洗い方は場所を選びません。
ドライバッグで洗濯する8つの手順。入れて、もんで、すすいで干す
手順は8つで、慣れると10分で1日分が洗えます。1. 袋に衣類の重さの10倍ほどの水(下着と靴下とTシャツ1日分なら2〜3L)を入れ、2. 洗剤を小分けの1袋の3分の1(3g前後)入れて溶かし、3. 衣類を入れて空気を抜きながら口を3回巻いてバックルを留め、4. 袋を横にして両手で3分もみ、5. 口を開けて水を捨て、6. きれいな水を入れて口を閉じ30秒もんで捨てる「すすぎ」を2回、7. 衣類を軽く絞ってバスタオルに広げて巻き、上から押して水を取り、8. ハンガーか洗濯ロープに干す、の順です。もむときは、袋を浴槽や床に置いて上から押すと、水の重さで手が疲れません。空気を抜いてから口を閉じるのは、空気が残ると袋がふくらんでもみにくくなるからです。
- 水は衣類の重さの10倍。多すぎると袋が重くてもめない
- 洗剤は小分け1袋の3分の1。入れすぎるとすすぎが3回以上要る
- すすぎは2回。泡が出なくなれば終わり
- 絞るより、バスタオルで巻いて押す方が早く乾く
向く容量は8〜13L。洗剤は小分けの3分の1で足りる
ドライバッグの容量は、1日分の衣類なら8L、2日分なら13Lが目安です。下着と靴下とTシャツ1日分は重さ300g前後で、水3Lと合わせて8Lの袋にちょうど収まり、13Lなら2日分か、Tシャツ2枚と薄手のズボン1本まで入り、20L以上は水を入れると重くてもめず、5L以下は衣類が動かず汚れが落ちません。洗剤は、旅行用の小分け(1袋10g)が洗濯機1回分なので、袋の中で洗うときは3分の1で足り、1袋を3回に分けて使います。粉より液体の方が溶け残りがなく、すすぎが早く済みます。
干し方。バスタオルで水を取り、ハンガーと洗濯ロープで一晩
袋で洗った衣類は、絞っただけでは水が残るので、干す前にひと手間かけます。バスタオルを広げて衣類を並べ、端から巻いて上から体重をかけると水の半分が取れ、Tシャツはハンガーに掛け、下着と靴下は洗濯ロープかハンガーの肩に掛けて、エアコンの風が当たる所に一晩置けば、速乾素材なら翌朝、綿でも夕方には乾きます。浴室に干すときは換気扇を回し、乾かないときはドライヤーの温風を5分当てます。ホテルの部屋に洗濯ロープを張る所がないときは、ハンガー2本をカーテンレールに掛けて、その間にロープを渡します。
向く衣類と向かない衣類。薄手は洗え、厚手は洗わない
袋で洗えるのは、薄くて乾きやすい物に限ります。下着、靴下、Tシャツ、速乾素材のシャツ、水着、タオルハンカチは向き、ジーンズやパーカーなど厚手の物は水を吸って重くなり袋に入らず乾きもせず、色の濃い新品の綿は色が移るので他の物と一緒に洗わず、ウールとシルクは縮むので洗いません。旅行の荷物を減らすなら、速乾素材の下着とTシャツを2日分だけ持ち、毎晩袋で洗って回すのが一番軽くなります。
| 衣類 | 袋で洗える? | 乾く時間の目安 |
|---|---|---|
| 速乾素材の下着・Tシャツ | 洗える | 一晩(6〜8時間) |
| 綿の下着・Tシャツ | 洗える | 半日〜1日 |
| 靴下、水着 | 洗える | 一晩 |
| ジーンズ、パーカー | 向かない | 2日以上 |
| 色の濃い新品の綿 | 単独なら | 色移りに注意 |
| ウール、シルク | 洗わない | 縮む |
洗面台、専用袋、ドライバッグの違い。荷物が増えないのはどれか
旅行の洗濯には、洗面台で手洗いする、専用の洗濯袋(内側に洗濯板の突起が付いたScrubbaなど)を使う、ドライバッグを使う、の3つがあります。洗面台は道具が要らないものの栓がなく水がためられない部屋が多く、専用の洗濯袋は内側の突起で汚れ落ちが一番よい代わりに洗濯にしか使えず140gの荷物が増え、ドライバッグは着替えを入れる袋として持って行く物がそのまま使えるので荷物が増えず、汚れ落ちは専用袋の8割ほどです。1週間以上の旅や、泥や汗の汚れが多い登山なら専用の洗濯袋、2〜4泊で下着とTシャツを洗うだけならドライバッグで足ります。
| 方法 | 汚れ落ち | 増える荷物 | 向く旅 |
|---|---|---|---|
| 洗面台で手洗い | 普通 | なし | 栓のある洗面台の宿 |
| 専用の洗濯袋(Scrubba) | 一番よい | 約140g | 1週間以上、登山 |
| ドライバッグ | 専用袋の8割 | なし(着替え袋と兼用) | 2〜4泊の旅行、出張 |
ドライバッグを洗濯に使うときの注意。すすいで乾かす
ドライバッグは防水の膜で水を止めているので、洗濯に使うと膜が傷みやすくなります。洗剤を残すと膜がはがれるので使い終わったら水ですすぎ、ぬれたまま巻くとカビが出るので裏返して乾かしてからしまい、洗濯に使った袋にそのまま乾いた着替えを入れると湿気が移るので、洗濯用と着替え用で袋を2つ持つか、洗濯用は毎回乾かしてから着替えを入れます。口を巻くときに生地を折り込む部分は、もむと折り目からにじむことがあるので、袋を立てずに横にして、口を上に向けてもみます。
持っていく3点
ドライバッグで洗濯するときに持っていく3点を選びました。価格は2026年9月19日時点のAmazonの表示です。
Sea to Summit Evac 軽量ドライバッグ 8L
1日分の衣類と水3Lがちょうど入る8Lのドライバッグです。底が空気を逃がす生地で口を巻くと空気が抜けやすく、軽く、口を3回巻いてバックルで留める型で、色はダークグレー、価格は約2,904円です。着替えを入れる袋と洗濯袋を1つで済ませたい人に向きます。
Scrubba スクラバ ウォッシュバッグ
内側に洗濯板の突起が付いた、洗濯のための袋です。重さ約140gで、袋の内側の突起が衣類をこすって汚れを落とし、空気を抜くバルブが付き、外に手順が印刷されていて、価格は約7,499円です。1週間以上の旅や登山で、汗と泥の汚れをしっかり落としたい人に向きます。
NANOX one PRO 小分け 10g×7袋
旅行用に小分けされた液体の洗濯洗剤です。1袋10gで洗濯機1回分、袋で洗うときは3分の1で足りるので7袋で3週間分、液体なので冷たい水でも溶け残らず、価格は約680円です。荷物を軽くしたい人、コインランドリーとドライバッグの両方で使いたい人に向きます。
よくある疑問
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| ジップ付きの袋でも洗える? | 洗えるが、もむとジップから水が漏れやすい。ドライバッグの方が確実 |
| 洗剤がないときは? | ホテルのボディソープか固形石けんで代用できる。すすぎは3回にする |
| お湯を使ってよい? | 40度までならよい。熱いお湯は防水の膜を傷める |
| 飛行機に洗剤は持ち込める? | 液体の小分けは100ml以下の容器扱いで機内持ち込みできる。粉は制限なし |
| 乾かないときは? | バスタオルで再度巻いて押し、ドライヤーの温風を5分。エアコンの吹き出し口の下に干す |
| 洗濯に使った袋で登山の着替えを入れてよい? | 乾かしてからならよい。膜が傷むので、防水が要る場面の袋は別にする |
旅行の洗濯は、荷物を入れるドライバッグに水と洗剤と衣類を入れて口を閉じ、外から3分もんで、すすぎ2回、バスタオルで水を取って干せば、下着とTシャツが翌朝には乾きます。容量は8〜13L、洗剤は小分けの3分の1、洗えるのは薄手の速乾素材と綿の下着やTシャツまでで、厚手と色の濃い新品は洗わず、使ったあとは袋をすすいで乾かしてからしまいます。次の旅行では、速乾素材の下着とTシャツを2日分だけ持って、まず1泊目の夜に試してみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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