3泊以上の旅行で着替えを減らしたいのに、ホテルの洗面台で洗うのは気が進まないところだと思います。キャンプや登山で使う防水のドライバッグが、そのまま洗濯袋になります。水と洗剤と服を入れて口を巻き、外からもむだけで、洗面台を使わずに洗えます。向く容量、洗剤の量、8つの手順、バスタオルで水を取って一晩で乾かす干し方、洗える服と洗えない服まで書きました。読み終わったら、手持ちの袋か5〜10Lの1枚で、旅先の洗濯を済ませられます。
ドライバッグが洗濯袋になる理由。口を巻けば水が漏れない
ドライバッグは、口を3〜5回巻いてバックルで留める防水の袋です。水を入れて口を巻くと漏れず、袋の外からもんだり振ったりできるので、たらいの代わりになります。もとは川や海で荷物を濡らさないための袋なので、水を入れる使い方にも耐えます。
洗面台で洗うと、栓が無い、浅くて水がはねる、前に使った人の汚れが気になる、という問題が出ます。ジッパー付きの保存袋でも洗えますが、口が開きやすく、2〜3回で破れます。ドライバッグはこのどちらの問題も無く、たためば手のひらに収まります。
専用の洗濯袋も売られています。内側に洗濯板の凸凹が付いていて、手洗いより汚れが落ちやすい作りです。ただ、袋1枚として見ると値が張ります。旅行で使うだけなら、手持ちのドライバッグで足りる人が多いです。
向く容量は5〜10L。100g前後の軽い物でいい
容量は、1日分の着替えを洗うなら5〜10Lで足ります。Tシャツ2枚と下着と靴下なら5〜6L、長ズボンも一緒に洗うなら10Lが目安です。大きすぎると水が余計に要り、振ってももめないので、13L以上は家族の分をまとめて洗う人だけに向きます。
重さは50〜150gの軽い物で十分です。500gを超える厚手の物は丈夫ですが、旅行で持ち歩くには重く、たたんでも大きいです。100円の店の袋は縫い目から水がにじむことがあるので、アウトドアの店で売っている物を選んでください。
| 洗う道具 | 荷物 | 洗える量 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 洗面台 | 増えない | 下着と靴下くらい | 1〜2泊で少しだけ洗う人 |
| ジッパー付き保存袋 | ほぼ増えない | 下着と靴下 | 使い捨てでいい人 |
| ドライバッグ5〜10L | 50〜150g | 1日分の着替え | 3泊以上、着替えを減らしたい人 |
| 専用の洗濯袋 | 140〜250g | 1〜2日分 | 数週間の長い旅、汚れが強い人 |
専用の洗濯袋には、内側に凸凹が付いたもみ洗い向きの物と、生地が厚くて振り洗い向きの物があります。凸凹の物は満杯にすると倒れやすいので、家族の分をまとめて洗うなら、厚手で自立する物のほうが使いやすいという声が多いです。
洗剤は水1Lに2〜3ml。ぬるま湯で汚れが落ちる
洗剤の量は、家の洗濯機の感覚より少なくします。水1Lに対して液体洗剤2〜3ml、6Lの袋に水3〜4Lなら小さじ1〜2杯で足ります。入れすぎると泡が消えず、すすぎの回数が増えて時間も水も無駄になります。
洗剤は、家で使っている液体洗剤を小さなボトルに詰め替えるか、1回分ずつ小分けになった物を持ちます。小分けの物は1袋が10g前後で、旅行の1回分にはやや多いので、半分ずつ使うと1週間持ちます。ボトルは漏れるので、ドライバッグの中に入れて運んでください。
洗剤が無いときは、ホテルの固形石けんやハンドソープでも洗えます。泡は立ちにくいですが、汗と皮脂は落ちます。洗顔用の泡立てネットを一緒に入れると泡が立ちやすくなる、という工夫をしている人もいます。
水はぬるま湯にします。30〜40度なら皮脂が落ちやすく、洗剤も溶けやすいです。ただし色の濃い服は熱いお湯で色が落ちるので、初めて洗う服は水に近い温度にしてください。
ドライバッグで洗う8つの手順
手順は8つで、全部で10分ほどです。服を入れて水と洗剤を足し、空気を抜いて口を巻き、外から1〜3分もみ、水を替えて2回すすぐ。シャワーを浴びる前に始めると、浴びている間に浸け置きができます。
- 服を裏返し、襟や袖口の目立つ汚れに洗剤を直接付けて、指でなじませます。
- 服を袋にふんわり入れます。ぎゅうぎゅうに詰めると、もんでも水が動きません。
- ぬるま湯を、服がひたひたになる少し手前まで入れます。袋の容量の2〜4割が目安です。
- 洗剤を入れます。6Lの袋なら小さじ1〜2杯ほどです。
- 袋の中の空気を押し出して、口を3〜5回巻き、バックルを留めます。空気が残っていると水が動かず、もんでも洗えません。
- 袋を横に寝かせて、上から両手で押すようにもみます。軽い汚れなら30秒、汗をかいた服なら3分が目安です。
- 口を開けて水を捨て、新しい水を入れて口を巻き、30秒ほど振ってすすぎます。泡が出なくなるまで、2回繰り返します。
- 服を取り出し、ねじらずに両手で押して水を抜きます。袋は内側をすすいで、裏返して干します。
もむ場所は浴室がいちばんです。水がはねても気にならず、捨てるのも楽です。浴室が無い部屋なら、洗面台の中で袋をもみ、水は洗面台に捨てます。袋の外側に滑り止めが無い物は、濡れた手だと滑るので、乾いたタオルで手を拭いてからもんでください。
干し方はバスタオルで水を取って、ロープに一晩
旅先の洗濯で困るのは、洗うことより乾かすことです。バスタオルに服を広げて包み、上から踏むか押して水をタオルに移すと、干す時間が半分ほどになります。ここを省くと、翌朝に生乾きの服を袋に詰めることになります。
やり方は簡単です。床にバスタオルを広げ、服を平らに置いて、タオルごと巻きます。巻いた物を上から踏むか、体重をかけて押します。タオルを開くと、服の水がタオルに移っています。速乾のタオルがあれば、絞ってもう1回できます。
干す場所は、洗濯ロープをバスルームか部屋の壁と壁に張ります。洗濯ばさみが付いたロープなら、ハンガーが無くても干せます。ロープが無ければ、ハンガーをシャワーカーテンのレールや、エアコンの吹き出し口の近くに掛けます。
エアコンの風が当たる場所なら、薄手のTシャツと下着は一晩で乾きます。湿気の多い場所や冬は、寝る前にもう1回、服の下の端をタオルで挟んでたたくと、たまった水が抜けて朝には乾きます。長ズボンは一晩では乾かないので、洗う日は翌日が移動日でない日にしてください。
洗えるのは薄手。ジーンズと厚手は洗わない
ドライバッグで洗うのに向くのは、薄くて乾きの早い服です。Tシャツ、下着、靴下、速乾の化学繊維のシャツやズボンは洗えます。ジーンズ、パーカー、厚手のニットは洗いません。洗えても一晩で乾かず、袋にも入り切りません。
旅行に持っていく服を、洗える物でそろえると、着替えは2〜3日分で足ります。基本は2着を交互に着て、予備を1着です。ポリエステルやナイロンの速乾の服なら、夜に洗って朝には乾くので、1週間の旅でも荷物は変わりません。
綿100%のTシャツは洗えますが、乾くのに時間がかかります。厚手の綿は一晩では乾かないことがあるので、旅行用には薄手か、化学繊維の混ざった物を選んでください。ウールの靴下は洗えますが、ぬるま湯ではなく水を使い、絞らずに押して水を抜きます。
洗う量は、1回に1日分までにします。2日分をまとめて入れると、水が動かず汚れが落ちません。手も疲れます。毎晩10分、その日に着た物だけを洗うのが、いちばん楽に続きます。
次の旅行で1回、5Lの袋で試してみる
ここまで読んだら、旅先の洗濯に必要な物は決まります。5〜10Lのドライバッグ1枚、小分けの洗剤、洗濯ばさみ付きのロープ、この3つで着替えを2〜3日分に減らせます。バスタオルはホテルの物を使えるので、持っていく必要はありません。
初めての人は、次の旅行の前に家で1回試してください。浴室で袋に水と服を入れて、もんで、すすいで、バスタオルで水を取る。この流れを1回やっておくと、旅先で水の量と洗剤の量に迷いません。乾くまでの時間も分かります。
旅先では、夜にシャワーを浴びる前に洗い始めて、浴びた後にすすいで干します。朝には乾いているので、その日に着られます。長ズボンやパーカーは洗わず、下着とTシャツと靴下だけを毎晩洗う。これだけで、1週間の旅でも荷物は3日分で足ります。
袋は旅の途中でも、濡れた物を入れる、洗剤を入れる、着替えを分ける、と何にでも使えます。1枚で足りなければ、5Lと10Lの2枚にすると、洗濯と荷物の仕分けを分けられます。まず1枚、次の旅行で試してみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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